遠江一宮 谷崎天神社
菊池容斎による菅原道真公像御由緒
 菅原道真公すがわらのみちざねこう(通称菅公かんこう)をまつる当社の創建年代について御由緒ごゆいしょとしてはっきりとした資料は残されていませんが、古くは「天満天神てんまんてんじん」と称され、江戸時代の寛文かんぶん4年(西暦1664年)正月12日に本殿が焼失し再建された事が書かれた棟札むなふだが残されており、戦国時代の天正てんしょう年間(西暦1573~1592年)以前は35こく(お米にして約5,250kg、現代の金額に換算して約270万円)、江戸時代には徳川幕府より3石7(お米にして約590kg、現代の金額に換算して約24万円)の朱印高しゅいんだかたまわり、江戸時代以前から既に村の鎮守ちんじゅの神様として村人から深く崇敬すうけい信仰され、「この神に願いを掛けてかなわなき事無し」と言い伝えられてきました。又、明治15年(西暦1882年)、八王子社(五男神・三女神)を合祀奉斎ごうしほうさい今日こんにちに至っております。
 尚、平成24年(西暦2012年)の社務所完成以来、境内神域けいだいしんいきの整備、谷崎天神やざきてんじん公園の植樹等を行ない、平成28年(西暦2016年)9月17日には、Dr.ドクターコパ先生の御厚意や氏子うじこ並びに崇敬者すうけいしゃの皆様方の御厚情により、本殿以下諸社殿の修復が完遂かんすいし、景観美しく御神威ごしんいは高まり、近年は遠近よりの御参拝が増えてきております。ここに御報告と感謝を申し上げ、更に神様との御縁ごえんが深くなり、変わらぬ御崇敬をたまわらん事をお願い申し上げます。
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天神社拝殿(正面)、牛像・社務所(右)
天神社拝殿(正面)、牛像・社務所(右)
天神社本殿(拝殿内奥)
天神社本殿(拝殿内奥)
外宮末社 八王子社
外宮末社 八王子社
拝殿内天井画「梅花」
天神社拝殿内(全10枚)
本殿遷座祭のみぎり、Dr.コパ先生による挨拶(平成28年9月17日)
本殿遷座祭の砌、Dr.コパ先生による挨拶
(平成28年9月17日)
手水舎「吐水龍」
手水舎「吐水龍」(全8枚)

鷽替え神事
鷽(ウソ)  「鷽替うそかえ神事」とは全国の天満宮てんまんぐう及び天神社で1月7日の「人日じんじつの節句」や1月25日の「初天神はつてんじん」に斎行さいこうされ、一年間の「うそ」を天神様の「まこと」に替えて、今年一年の幸せを願うもので、多くは鳥の鷽をかたどった木彫きぼりの「鷽」を手に、参拝者が「替えましょう、替えましょう」と言いながら、手にした「鷽」を替え合い、その中で金色の「鷽」を手にした者が今年最も良い年になると伝えられております。
 当社では、鷽替え神事の「護符」を調製し、天神様の御神徳ごしんとくと共に、天神社におまつりする神々様と御縁のある方々、日々御参拝の方々、御崇敬下さる全国の方々に頒布はんぷし、この年が良き年でありますようお護りし、幸せを祈ります。護符は常にお持ち下さい。
 ちなみに、鳥の「うそ」は、すずめよりやや大きく、夏は高い山に、冬は低い山に住み、「鷽」の字が「学」の旧字「學」に似ている事から、学問の神である天神様の守り鳥とされ、未来の事柄を予知する鳥である、と記されております。(漢辞海 広辞苑参照)

亀石について
亀石  境内けいだい西(鳥居をくぐって左側)に「亀石」があります。いつ頃から、この境内にあったのかは不明でありますが、当社にお参りしてから、亀石をでたら願いがかなう、と昔より言い伝えられてきました。願いが叶った御礼に亀石の台座が奉納され、更に霊験れいけんあらたかになりました。御自身の十二支(干支えと)の方角から亀石を撫で、願いを叶え、幸せになって下さい。尚、金色の亀が社務所にございます。この亀を亀石の上に乗せ、祈願してからお持ち帰り下さい。(写真をクリックすると大きな写真(全8枚)をご覧頂けます)
谷崎天神公園と谷崎天神様の梅
谷崎天神の梅  平成14年(西暦2002年)11月、境内地けいだいちの裏山一帯(総面積 2,875平方メートル)を崇敬者すうけいしゃからご提供頂き、この地を神園しんえん(境内地と一体となった神様の宿る場)として「天神公園」と定めました。多くの皆様の御芳志ごほうしを頂く中で、天神社振興会の天神会会員が中心となって菅公かんこう所縁ゆかりのある梅木の植樹等の奉仕作業にあたり現在に至っている所でございます。近い将来、天神公園として素晴らしい梅園ばいえんとなり、多くの御参拝者に喜ばれる事を夢見ております。
 又、谷崎天神公園(梅園)でみ取った梅は、塩、砂糖、酢等の調味料と共に漬け、赤紫蘇あかじそを加えて、土用に天日干てんぴぼしをする等、天神会会員が愛情を込めた梅干しとなり、天神様からの贈り物として参拝記念にお配り致しております。
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